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インプラントの痛みはいつまで続くのか手術中と手術後の経過と対処法

2025.12.22

インプラントは、歯を失った部分に人工の歯根を埋め込む治療法です。天然の歯に近い噛み心地が得られるとされている一方で、「手術」と聞くと痛みを心配される方も多いでしょう。実際、手術中は麻酔が効いているため痛みを感じにくいものの、術後に違和感や腫れを伴うことがあります。どの程度の痛みがあるのか、どんな経過をたどるのかを知っておくことで、より落ち着いて治療に臨むことができる可能性があります。今回は、インプラント手術中・手術後の痛みの程度やその経過、ケア方法について徳島市の歯医者 すずき歯科が解説します。

 

1.インプラント手術中の痛みはどの程度?

インプラントの手術は「局所麻酔」を用いて行われるため、実際の施術中に強い痛みを感じることは少ないとされています。ただし、緊張や圧迫感を覚えることはあります。ここでは、手術中の痛みに関する一般的な流れを整理します。


①局所麻酔の効果

麻酔は歯ぐきに注射で行われ、数分で感覚が鈍くなります。治療中は「痛み」ではなく、「押されるような感覚」や「振動」を感じることがほとんどです。

②麻酔が効きにくいケースへの対応

体質や緊張によって、麻酔が効きにくいこともあります。その際は歯医者が追加で麻酔を行い、調整します。無理に処置を進めることはありません。

③施術時間と体への負担

1本の埋入であれば、手術時間はおよそ30分〜1時間程度です。複数本の場合や骨造成を伴う場合は、やや長くなりますが、途中で休憩を取ることも可能です。

④静脈内鎮静法の活用

強い不安を感じる方には、「静脈内鎮静法」が選ばれることもあります。点滴でリラックスした状態を保ちながら受ける方法で、意識はありますが眠気を感じることがあります。

⑤麻酔後の注意点

手術直後は麻酔の効果が残っているため、唇や頬を誤って噛まないよう注意が必要です。感覚が戻るまでの間は、飲食を控えることが望ましいです。

インプラント手術中の痛みは、適切にコントロールされることが多いため、事前に麻酔の種類や手術の流れを把握しておくことで、不安を軽減しやすくなります。


2. インプラント手術後に起こる痛みや腫れの原因と経過

手術が終わると、麻酔が切れた数時間後から痛みや腫れが出ることがあります。これらは一時的な反応とされ、数日以内に軽減することが一般的です。

 

①痛みのピークと持続期間

痛みのピークは術後12〜24時間以内といわれています。市販の鎮痛薬や処方された薬で対応し、2〜3日ほどで和らいでいくケースが多いです。

②腫れの原因と経過

インプラント手術では歯ぐきを切開したり、骨に穴を開けたりするため、組織が炎症を起こすことがあります。腫れは術後1〜2日目に現れやすく、3〜4日目以降には徐々に引いていくとされています。腫れは術後2〜3日目がピークとなり、4日目以降には

③骨造成を行った場合

骨を増やす「骨造成」を伴うと、通常より腫れや痛みが出やすくなる傾向があります。薬の服用や冷却などで対処し、1週間ほどで軽減するとされています。

④内出血について

まれに、頬やあごの下に青あざのような内出血が生じることがあります。これも時間の経過とともに黄色っぽく変化し、1〜2週間で目立たなくなることがあります。

⑤痛みが長引く場合の注意

1週間以上たっても強い痛みが続く、膿が出るなどの症状がある場合は感染の可能性があります。早めに歯医者へ相談し、必要な処置を受けましょう。

術後の痛みや腫れは自然な反応とされ、多くの場合は数日から1週間程度で軽快に向かうとされています。焦らず、医師の指示に従ってケアを続けることが大切です。

 

3. インプラント手術後の過ごし方とセルフケアのポイント

インプラント手術後は、傷口を守りながら体の回復を促すことが大切です。適切なセルフケアを行うことで、痛みや腫れの緩和が期待されることがあります。


①手術当日の過ごし方

手術直後は、麻酔が切れるまでは飲食を控えましょう。出血を防ぐため、当日は入浴や激しい運動、飲酒も避けることが大切です。血行が促進されると、腫れや出血が長引くことがあります。

②食事の工夫

麻酔が切れたあとは、刺激の少ないやわらかい食事を摂るようにします。反対側の歯で噛むように意識し、傷口に食べかすが入らないよう注意しましょう。辛いものや熱い飲み物は避け、常温の水分をこまめに取るとよいでしょう。

③口腔ケアのポイント

当日はうがいを控え、翌日から優しく行います。歯磨きは、患部に触れないよう柔らかい歯ブラシを使用し、他の部分はいつも通り清潔を保ちましょう。歯磨き粉は傷の中に入り込むと感染の原因となりますので、縫い合わせた糸を抜くまでは使用しないようにして下さい。強いうがいやブラッシングは出血の原因になるため注意が必要です。

④腫れや痛みへの対処法

冷たいタオルを頬にあてることで、腫れを軽減できる可能性があります。ただし、長時間の冷却は逆に血流を悪くするため、10分程度を目安にします。処方された薬は指示どおり服用し、自己判断で中断しないようにしましょう。

インプラント手術後は、無理をせず体を休めることが何より大切です。日常生活の中で小さな工夫を積み重ねることが、穏やかな回復につなげるための工夫になります。

 


4.徳島市の歯医者 すずき歯科のインプラント治療

徳島県徳島市の歯医者 すずき歯科では、歯を失った部分の機能回復を目的としてインプラント治療を行っています。 インプラントはチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に被せ物を装着して噛み合わせや見た目を補う治療法です。

【徳島県徳島市の歯医者すずき歯科のインプラントの特徴】

インプラントの特徴①:

大学病院でのインプラント治療経験が豊富で、かつ日本で最も権威のある日本口腔インプラント学会の専門医が在籍。

インプラント治療のセミナー講師も務める院長は、大学病院での外科的な処置の経験を活かし、あらゆる難症例にも対応しております。
骨が少ないなどの理由で他院で断られてしまった方のご相談も受け付けております。

インプラントの特徴②:

目的に合わせた機材の使用

当院は、インプラントやむし歯治療、マウスピース矯正など目的に合わせた個別の口腔内スキャナーを使用しています。 使い分けをすることにより、患者さんの口腔内の情報を精緻に把握するようにしております。

インプラントの特徴③:

噛み合わせや見た目にも配慮

矯正や補綴の知識も踏まえ、噛み合わせや見た目の調和を考慮した治療計画を立てています。特に前歯の症例では自然さを重視した設計を行っています。
当院では技工士が常駐し、患者さん一人ひとりのお口に合った詰め物を短期間で提供できるよう努めています。

徳島県徳島市でインプラント治療をご検討の方は、まずは初診相談をご利用ください。症状や治療方法について丁寧にご説明いたします。

 

まとめ

インプラント手術では、麻酔によって痛みが軽減されることが多く、術後の腫れや違和感も一時的な反応とされています。術後はセルフケアを丁寧に行うことが重要です。処方された薬は指示通りに服用し、無理をせず安静に過ごすことが回復を早めるポイントです。また、定期的な検診を受けることで、インプラントを良好に保つことが期待できます。
インプラントについてお悩みの方は、徳島市の歯医者 すずき歯科までお問い合わせください。

 

監修:医療法人すずき歯科 院長 鈴木 温(すずき あつし)

【経歴】
1983年 徳島大学歯学部 卒業
1987年 徳島大学大学院歯学研究科 修了(歯学博士 取得)
1987年 徳島大学歯学部 助手
1989年 徳島大学歯学部附属病院 第二補綴科 外来医長
1992年 徳島大学歯学部にブローネマルクインプラントを導入
2000年 徳島大学歯学部附属病院 講師
2000年 医療法人すずき歯科 開設(徳島市住吉)
2003年 医療法人すずき歯科 法人化
2020年 医療法人すずき歯科 移転開設

【所属学会・スタディーグループ】
・日本補綴歯科学会(専門医・指導医)
・日本口腔インプラント学会(専門医)
・MID-G 役員

【修了セミナー・研究分野】
・ブローネマルクインプラント研究
・顎運動のコンピュータ解析(シミュレーション研究)
・補綴および顎機能回復に関する臨床・教育活動
・外科手術・オペノートによる症例記録研究

【専門分野】
・補綴歯科治療(義歯・被せ物・ブリッジなど)
・インプラント治療
・咬合・顎機能再建
・口腔リハビリテーション
・補綴治療(セラミック)


投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)