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仮歯はいつまで使う?前歯インプラント治療中の期間と過ごし方

2025.12.18

前歯のインプラント治療では、治療の途中段階で「仮歯」を装着する期間があります。目立ちやすい部位である前歯だからこそ、仮歯の見た目や使用期間、日常生活への影響を気にされる方も多いでしょう。「仮歯はいつ入れるの?」「どのくらい使うの?」「使っている間に注意すべきことは?」といった疑問に対し、あらかじめ流れや注意点を把握しておくことが大切です。今回は、前歯インプラント治療における仮歯の使用時期と過ごし方について、徳島市の歯医者 すずき歯科が解説します。

 

目次

1. 前歯インプラントで仮歯はいつ入れる?仮歯の役割とは

仮歯は、前歯インプラント治療の中で一時的に装着される人工歯です。治療期間中の見た目の維持に加え、歯ぐきの形成や噛み合わせの確認など、治療の仕上がりに関わる大切な役割を担っています。


①抜歯と同時に仮歯を入れることがある

前歯を抜いた直後に、見た目や発音の影響を軽減するために仮歯を入れることがあります。これは「即時仮歯」と呼ばれ、特に前歯部でよく行われます。

➁インプラント埋入後に仮歯を入れる場合もある

インプラント体を顎の骨に埋めた後、数週間の治癒を経てから仮歯を入れる方法もあります。この場合、一時的に歯がない状態になりますが、骨の状態を優先するため必要な工程です。

③歯ぐきの形を整える目的でも使用される

仮歯を入れることで、歯ぐきとの境目が自然に見えるように整えられます。最終的な被せ物(上部構造)を自然に見せるために、歯ぐきの立ち上がりやバランスを調整するガイドとして活用されます。

④噛み合わせや発音を確認する役割がある

仮歯を装着することで、噛みやすさや発音のしやすさを確認できます。必要に応じて仮歯の形を調整することで、最終補綴物の精度が向上しやすくなります。

仮歯は仮のものですが、見た目と機能の両方を支える重要な存在です。前歯インプラントにおいて欠かせないステップのひとつといえるでしょう。


2. 前歯インプラントの仮歯はどのくらいの期間使う?

仮歯の使用期間は、前歯インプラント治療の工程において個人差があります。ここでは、一般的な目安と期間が延びるケースについて解説します。

 

①基本的な使用期間は2〜4か月

仮歯は、インプラント体と骨が結合する治癒期間中に使用されます。治癒には2〜4か月程度かかることが多く、その間仮歯を使って見た目や機能を維持します。

➁骨造成を行う場合は延長される

骨が不足している場合、骨を補う治療(骨造成)が必要となります。この場合、骨の安定を待つため、仮歯の使用期間が6か月以上に延びることがあります。

③複数本のインプラントでも期間が長くなる

前歯2本以上のインプラントを同時に行う場合は、歯ぐきの形や噛み合わせの調整に時間がかかるため、仮歯の使用期間が長めになる傾向にあります。

④仮歯の再製作が必要なケースもある

治療途中で仮歯が合わなくなったり破損した場合は、再製作することもあります。違和感がある場合は放置せず、歯医者へ相談することが大切です。

⑤生活の質を維持するための役割もある

仮歯は一時的な装置でありながら、見た目・発音・食事などの日常生活への負担を軽減する役割を果たします。

仮歯の使用期間は患者さんの状態によって変わりますが、治療の一部として重要な意味を持つことを理解しておきましょう。

 

3. 前歯インプラントの仮歯の期間中に気をつけるべきポイント

仮歯を使用している期間中は、見た目や機能を保つと同時に、破損や炎症を防ぐための注意が必要です。以下に、日常生活で気をつけるべきポイントをまとめます。


①硬いものや粘着性の食品を避ける

仮歯は最終的な被せ物ほど強度が高くないため、せんべい、スルメ、キャラメルなどの硬い・粘着性のある食品は控えるようにしましょう。

➁歯ぎしりや食いしばりに注意する

寝ている間の歯ぎしりや、無意識の食いしばりは仮歯に大きな力が加わる原因となります。必要に応じてマウスピースを使うなどの対策が推奨されます。

③毎日のケアは丁寧に行う

仮歯周囲の清掃不良は炎症や感染の原因となります。歯ブラシや歯間ブラシを使って、仮歯の周囲を清潔に保つことが重要です。特に歯ぐきとの境目に汚れが溜まりやすいため、丁寧な清掃を意識しましょう。

④違和感や痛みは放置しない

仮歯が合っていないと感じたり、歯ぐきに痛みがある場合は、インプラント治療に影響が出ることがあるため、早めに歯科医院で相談することが大切です。

⑤見た目の不満は調整が可能

仮歯の色や形に違和感がある場合は、調整や作り直しも可能です。前歯は見た目に関わる部位であるため、納得できる状態で治療期間を過ごすことが、心理的なストレス軽減にもつながります。

仮歯の期間は短くても重要な時間です。適切な使い方とケアを行うことで、より良い仕上がりにつなげることが期待できます。


4.徳島市の歯医者 すずき歯科のインプラント治療

徳島県徳島市の歯医者 すずき歯科では、歯を失った部分の機能回復を目的としてインプラント治療を行っています。 インプラントはチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に被せ物を装着して噛み合わせや見た目を補う治療法です。

【徳島県徳島市の歯医者すずき歯科のインプラントの特徴】

インプラントの特徴①:

大学病院でのインプラント治療経験が豊富で、かつ日本で最も権威のある日本口腔インプラント学会の専門医が在籍。

インプラント治療のセミナー講師も務める院長は、大学病院での外科的な処置の経験を活かし、あらゆる難症例にも対応しております。
骨が少ないなどの理由で他院で断られてしまった方のご相談も受け付けております。

インプラントの特徴②:

目的に合わせた機材の使用

当院は、インプラントやむし歯治療、マウスピース矯正など目的に合わせた個別の口腔内スキャナーを使用しています。 使い分けをすることにより、患者さんの口腔内の情報を精緻に把握するようにしております。

インプラントの特徴③:

噛み合わせや見た目にも配慮

矯正や補綴の知識も踏まえ、噛み合わせや見た目の調和を考慮した治療計画を立てています。特に前歯の症例では自然さを重視した設計を行っています。
当院では技工士が常駐し、患者さん一人ひとりのお口に合った詰め物を短期間で提供できるよう努めています。

徳島県徳島市でインプラント治療をご検討の方は、まずは初診相談をご利用ください。症状や治療方法について丁寧にご説明いたします。

 

まとめ

前歯インプラント治療において仮歯は、見た目や機能を維持しながら歯ぐきや噛み合わせを整える重要な工程です。装着のタイミングや使用期間は、骨の状態や治療計画によって異なりますが、一般的には2〜4か月程度が目安となります。仮歯の期間中は食事やケア方法に注意し、痛みや違和感を感じた際は早めに相談することが治療を順調に進めるポイントです。
前歯インプラントの仮歯についてお悩みの方は徳島市の歯医者 すずき歯科までお問い合わせください。

 

監修:医療法人すずき歯科 院長 鈴木 温(すずき あつし)

【経歴】
1983年 徳島大学歯学部 卒業
1987年 徳島大学大学院歯学研究科 修了(歯学博士 取得)
1987年 徳島大学歯学部 助手
1989年 徳島大学歯学部附属病院 第二補綴科 外来医長
1992年 徳島大学歯学部にブローネマルクインプラントを導入
2000年 徳島大学歯学部附属病院 講師
2000年 医療法人すずき歯科 開設(徳島市住吉)
2003年 医療法人すずき歯科 法人化
2020年 医療法人すずき歯科 移転開設

【所属学会・スタディーグループ】
・日本補綴歯科学会(専門医・指導医)
・日本口腔インプラント学会(専門医)
・MID-G 役員

【修了セミナー・研究分野】
・ブローネマルクインプラント研究
・顎運動のコンピュータ解析(シミュレーション研究)
・補綴および顎機能回復に関する臨床・教育活動
・外科手術・オペノートによる症例記録研究

【専門分野】
・補綴歯科治療(義歯・被せ物・ブリッジなど)
・インプラント治療
・咬合・顎機能再建
・口腔リハビリテーション
・補綴治療(セラミック)


投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)