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歯科定期検診について

2025.05.28

歯科定期検診とは、歯や口の健康を維持するために定期的に国家資格を持つ衛生士や歯科医師に診てもらうことです。間隔は人それぞれですが3ヶ月から長くて半年に一度ぐらいのペースが一般的になると思います。主に衛生士と歯科医師により以下のようなチェックを行います。

1. 虫歯の有無:歯の表面や隙間に虫歯がないかをチェックします。
2. 歯周病の確認:歯茎の腫れや出血がないか、歯周ポケットの深さをはかります。
3. 歯石の除去:歯にたまった歯石(しせき)や歯垢(しこう)をとりのぞきます。
4. 噛み合わせや歯の位置:噛み合わせが正常か、歯がズレていないかを確認します。
5. お口の中の色々な事を早期発見:口内炎やガンなどの症状がないかをチェックします。

①歯科定期検診のメリット

定期的な検診をすることによって、色々なお口のトラブルがが早い時期に発見できる可能性があり、それにより治療が簡単でなおかつ短期間で済むので負担やストレスが少なくなります。また、定期検診できちんと予防やケアを受けることで、将来的な大きな病気を防ぐことができるとも言われます。最近は歯科医科連携も進んできました。お口の健康無くして身体の健康は保て無い事の理解が少しずつ認識されてきました。でもまだまだ歯科定期検診に対する認識不足が多いのが現実です。多くの人は歯科医院には痛くなったり何かしらの症状やトラブルが起きてから行くところと思っている人がいまだにたくさんいると思います。定期的な歯科検診は、お口の中の健康や身体全体の健康を維持するためにとてもとても大切です。虫歯や歯周病などの早期発見や予防にもなります。

②歯科定期検診の重要性

1. 早期発見

定期的に歯科衛生士や歯科医に診てもらうことで、虫歯や歯周病などの問題を早期に発見し、重症化(長期的な治療)をする必要が少なくなります。

2. 予防

国家資格を持つ衛生士により専門の器具等を使用した歯周病治療やフッ素塗布などをすることで歯周病や虫歯の予防ができます。

3. 口臭の改善

歯科定期検診での歯周病治療等は、口臭の原因を発見したり口臭の軽減になる事もあります。

4. 全身の健康への影響

お口の健康は全身の健康にもつながることがわかっています。例えば歯周病が進行すると、糖尿病や心疾患などに影響を与えてしまったりその他の健康問題にも影響を与え可能性があります。

定期的な歯科定期検診を受けることで、健康な歯を保つ事ができそれは治療費用や時間を節約することにもなります。歯科定期検診の重要性をもっともっと広めるためには、私達も色々な取り組みが必要なのかもしれません。

③ 啓発活動と教育

小学校や中学校で歯科検診の重要性を教える授業を行ったり新学期や新学期前にある歯科検診の時にも検診だけでなく検査に行った衛生士や歯科医師から検査の大切さを指導するのもいいのかもしれません。子供の頃から歯科定期検診や予防の大切さを指導し理解させることが大切だと思います。また、地域の色々なイベントなどを通じて歯科定期検診の大切さを知ってもらうように活動をすることも考えていきたいです。
あと、現在ではSNSは必須となっています。テレビやラジオよりもSNSを利用するのが最も効果的かもしれません。歯科定期検診が身体の健康にも関係している事を患者様の実体験や実際の歯科定期検診のビフォーアフターのお口の状態などを紹介することで、若い人たちにも身近に関心や興味を持ってもらうことができると思います。

④歯科医院の役割や取組

今までや今もなお「痛い」「怖い」「機械の音が嫌い」と言う印象が根強くなかなか足を運んでもらえないのが現実です。
院内の雰囲気を考えたり機械も年々改良されています。説明はもちろん無料体験など他にも色々なリラックスできる環境作りも必要かもしれません。もはや病院もセンスを問われる時代です。清潔感はもちろん絶対ですがニオイや小物といった細部まで幅広い気配りを心がけるのも必要になってくると思います。色々な要因で歯科定期検診に通いたくなるようになってほしいです。
その前にはやはり歯科定期検診の大切さを歯科衛生士、歯科医師はもちろん受付や助手歯科医院のスタッフ全員が患者様に対して、歯科定期検診の大切さや予防をすることの患者様のメリットを説明できることが重要です。診療中、会計時あらゆる場面で対応する全てのスタッフが患者様に対して全ての内容を分かり安く自信を持って患者様にお話しすることができ患者様に理解してもらえることで、歯科定期検診に通い続けてもらえるのだと思います。

⑤企業や保険会社との連携

一部の企業が社員に対して歯科定期検診を福利厚生として受診できるそうです。企業が歯科定期検診を推進することで歯科定期検診を知るきっかけにもなります。
保険診療での歯科定期検診(歯周病治療として)も認められるようになりました。今までの保険の仕組みだと歯科定期検診は自費診療となり高額な金額設定となり患者様の負担が大きくなっていました。まだまだ保険診療の内容は複雑ですが国も身体の健康はお口の中からと認識し取り組んでくれています。保険適用で負担金のみの支払いとなり患者様の負担を減らし、より歯科定期検診を受けやすくなると思います。

⑥ 患者の体験

歯科定期検診を受けてくださっている患者さんのお口と身体の健康維持ができている患者様の実際の症例の紹介。歯科定期検診を継続してくれていることにより虫歯や歯周病の進行を防ぐことができたり早期に発見することができ治療のあらゆる負担を最小にする事ができそのことで身体の健康を守れた、あるいはあらゆる持病の改善などのリアルな事例を紹介することで、歯科定期検診の重要性を感じてもらえます。
それと外せないのはやはり患者さんの声です。実際に歯科定期検診を受けている人の声や体験談をSNSや口コミで広めることで、若い世代の人から幅広い年代の人が自分も受けてみようと思うきっかけになると思います。
色々な取り組みをすることで歯科定期検診の認識を広める事ができ、予防をする予防につながる医療の大切さを多くの人々に伝えることができると思います。
歯科医院での歯科定期検診中にお口の写真を撮影することにはたくさんの理由があります!!

⑦お口の写真

写真で記録を残すのはとても大切です。患者さんの歯や歯肉(歯ぐき)の状態を正確に記録できます。これによって次回の歯科定期検診や来院時に前回と今回の歯肉(歯ぐき)の状態の比較がとても明確でわかりやすく治療や歯周病治療の進み具合や改善傾向を的確に確認できますし歯垢(しこう)や歯石(しせき)や歯周病さらに虫歯の初期症状など、目視ではもしかしたら見落としがあるかもしれません。しかし細かい部分も写真を撮影すると拡大をすることができ、そのことで目視では難しかったところを確認できる可能性もあります。さらに治療が必要な虫歯などを早期に発見しやすくなります。

⑧ 患者さんへの説明

写真は患者様にもわかりやすく症状やお口のなかの状態を認識できるため説得力もあり説明もしやすくなります。普段は自分ではなかなか見えない部分等も明確に確認できます。
• 歯石のつき方
• 磨き残し
• 歯茎(歯ぐき)の腫れてる状態

• 歯の摩耗(削れ)やひび割れ
など色々な症状を直接見てもらえるので、患者様も自分のお口の現状を理解するのにとても効果的です。より歯科定期検診への意識の向上が期できます。

⑨ 治療計画のための資料

的確な治療計画のためにも口の中の写真は重要な資料になります。特に矯正治療やインプラント治療のような長期的な治療になると治療前の状態の記録が必要になるため写真は重要です。

⑩ 口腔内の状況の共有

ドクターや衛生士で患者さんの状態を共有するのにも写真があれば正確な情報での話し合いができます。これにより伝達ミスや色々なミスを防ぐことにもつながっていきます!
必要に応じて口腔内写真の撮影を行っています。

⑪入れ歯の検診

入れ歯は自分の歯とは違い、定期検診は不要だと思っている人がたくさんいます。
良い状態で心地よく長く使っていただくためにはやはり歯科定期検診は必要になります。
毎日使う入れ歯には、やはりさまざまな変化が起こるからです。
人工の歯も徐々にすり減っていきます。
安定も悪くなっていきます。噛み合わせのバランスが変わったりすると口の粘膜や歯ぐきが痛くなることがあります。
部分入れ歯の場合は入れ歯以外の自分の歯に負担がかかり続けているため定期的に経過を見る必要があります。
口の中も加齢による変化はすすんでいます。
特に歯がない部分は骨が痩せることで入れ歯が合わなくなります。
最初はぴったり作られていた入れ歯も、だんだんと隙間ができてきたりそうなると隙間にものが詰まりやすくなったり入れ歯が外れやすくなったり痛みの原因になったりします。
長年使っている入れ歯には汚れも付きやすくなるので、やはり歯科定期検診でのチェックが必要になります。

まとめ

子供さんからお年寄りまで全ての人に自覚症状がなくても歯科検診を受けてほしいと思います。

投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)

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