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インプラント治療後の腫れはいつまで?原因とピーク・自宅でできる応急処置を解説

2025.11.19

インプラント治療の後、頬や歯ぐきが腫れることがあります。これは、歯ぐきや骨に直接処置を行うインプラント手術によって、体が一時的に炎症反応を起こすためです。多くの場合は自然な経過ですが、腫れが強かったり長引いたりすると、不安に感じる方も少なくありません。腫れの程度や続く期間には個人差がありますが、あらかじめ一般的な経過を知っておくことで、冷静に判断しやすくなります。

今回は、インプラント治療後に腫れる主な理由、腫れのピーク時期、応急的にできる対処法について徳島市の歯医者 すずき歯科が解説します。

 

1. インプラント治療後に腫れる主な理由

インプラント治療後の腫れは、多くの場合「手術による一時的な炎症反応」が原因です。異常ではなく、体の自然な治癒過程の一部として現れるケースが多いとされています。ここでは主な理由と経過の目安を整理します。


①外科的刺激による炎症

インプラント治療手術では、歯ぐきを開き、専用の器具を使ってインプラントを埋め込む処置を行います。その刺激によって血流が増え、炎症が起こり、腫れとして現れます。数日で落ち着くことが一般的です。

➁体質や免疫反応の影響

体質によって炎症反応の強さは異なります。もともと腫れやすい体質の方や、免疫力が一時的に低下している場合は、腫れが強く出ることもあります。

➂出血や血腫によるもの

術後に内部で出血があると、血がたまり内出血となって腫れて見えることがあります。時間の経過とともに吸収されていくケースが多いです。

④感染による腫れ

細菌が傷口に入ると、感染による炎症が起こり、腫れが長引くことがあります。痛みや発熱を伴う場合は、歯医者の診察が必要です。

インプラント治療後の腫れは、多くの場合、自然に引いていく一時的な症状です。強い痛みや膿のような症状がなければ、一般的な経過である可能性もありますが、気になる場合は歯医者に相談することをおすすめします。


2. インプラント治療後の腫れのピークはいつ?

腫れのピークや引くまでの期間を把握しておくと、不安を必要以上に感じることなく、冷静に様子を見守れるようになります。以下は一般的に見られる腫れの経過について説明します。

 

①腫れのピークは術後2〜3日頃

手術直後よりも、少し時間が経ってから腫れが強くなるケースがあります。これは、体が炎症反応を起こし、組織の修復を始める過程によるものと考えられています。

➁3〜4日目からゆるやかに軽減

ピークを過ぎると、徐々に腫れが落ち着いてくるケースが多く見られます。

➂1週間前後で目立たなくなることが多い

おおむね1週間ほどで腫れが和らぎ、日常生活に支障が出にくくなるケースが多くみられます。この頃には縫合糸の除去を行うことがあり、回復の進み具合を確認する目安にもなります。

④2週間以上続く場合は注意が必要

2週間を過ぎても腫れや痛みが残る場合には、感染やインプラント治療周囲の炎症など、別の要因が関係している可能性があります。

⑤腫れやすい部位の違い

一般的に、上あごよりも下あごの奥歯部分では血流や筋肉の動きの影響で腫れが出やすいとされています。個人の体質や手術範囲によっても差があるため、目安として理解しておくとよいでしょう。

腫れの経過は人によって異なりますが、時間の経過とともに症状が軽くなるようであれば、多くの場合は自然な回復過程と考えられます。反対に、痛みが増す・膿が出るなどの変化がある場合は、早めの受診を検討しましょう。
 

3. インプラント治療後に腫れた場合の応急処置と注意点

インプラント治療後の腫れが気になるときは、自己判断で刺激を与えず、体の回復を妨げない対応を心がけることが大切です。ここでは、自宅でできる主な対処法と注意点をまとめます。


①患部を冷やす

手術当日は、頬の外側に清潔なタオルで包んだ保冷剤を軽く当てることで、腫れや痛みの軽減につながることがあります。冷却が効果的なのは術後24時間以内であり、この間に冷やすことで炎症を抑えやすくなります。

ただし、それ以降は冷やしすぎるとかえって血行が悪くなり、回復が遅れる場合があるため注意しましょう。

➁安静を保つ

術後は体が炎症を鎮め、治ろうとする自然な反応を起こしています。腫れも生体の正常な反応であり、ほとんどの場合は時間の経過とともに落ち着いていきます。激しい運動や長時間の入浴、飲酒などは血流を促し、腫れを強める要因になるので、数日は安静に過ごすようにしましょう。

➂食事の工夫

術後は、刺激物や熱い食べ物が傷口を刺激しやすいため、柔らかく、常温に近い食事を心がけましょう。

④清潔を保つ

口の中を清潔に保つことは、感染を防ぐうえで欠かせません。歯磨きは行いますが、手術部位にはブラシを当てないよう注意しましょう。指導されたうがい薬を使用し、やさしくゆすぐようにしましょう。

⑤薬の服用は指示通りに

抗生物質や痛み止めは、歯科医師の指示に従って服用します。自己判断で中止したり、市販薬を追加するのは避けましょう。薬の服用で体調に異変を感じた場合は、早めに連絡することが大切です。

腫れが強く感じられる場合でも、適切な対応を続けることで、徐々に落ち着いてくることがあります。


4.徳島市の歯医者 すずき歯科のインプラント治療

徳島県徳島市の歯医者 すずき歯科では、歯を失った部分の機能回復を目的としてインプラント治療を行っています。 インプラントはチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に被せ物を装着して噛み合わせや見た目を補う治療法です。

【徳島県徳島市の歯医者すずき歯科のインプラントの特徴】

インプラントの特徴①:大学病院での豊富な臨床経験と専門性

当院の院長は、大学病院で補綴科(補綴とは、噛み合わせの回復、入れ歯、ブリッジ、インプラントによる失われた機能と審美性の回復を図るための学問)の講師を務めていました。 また、1992年には四国で初めてブローネマルクインプラントを大学病院に導入し、退職するまで全てのインプラント手術に執刀医・助手として携わった経験があります。 その経験を活かし、大学病院での外科的処置や精密補綴治療の知見をもとに、あらゆる難症例にも対応しています。 さらに、日本で最も権威のある日本口腔インプラント学会の「専門医」としての資格を持ち、インプラント治療セミナーの講師も務めています。 骨が少ないなどの理由で他院で治療を断られてしまった方のご相談も受け付けております。

インプラントの特徴②:目的に合わせた機材の使用

当院は、インプラントやむし歯治療、マウスピース矯正など目的に合わせた個別の口腔内スキャナーを使用しています。 使い分けをすることにより、患者さんの口腔内の情報を精緻に把握するようにしております。

インプラントの特徴③:噛み合わせや見た目にも配慮

矯正や補綴の知識も踏まえ、噛み合わせや見た目の調和を考慮した治療計画を立てています。特に前歯の症例では自然さを重視した設計を行っています。 当院では技工士が常駐し、患者さん一人ひとりのお口に合った詰め物を短期間で提供できるよう努めています。
徳島県徳島市でインプラント治療をご検討の方は、まずは初診相談をご利用ください。 症状や治療方法について丁寧にご説明いたします。

 

まとめ

インプラント治療後の腫れは、体が傷を治そうとする自然な反応であり、多くは一時的なものです。ピークは術後2〜3日頃に見られ、その後1週間ほどで少しずつ落ち着いていくことが一般的とされています。冷却や安静などの応急処置で症状が和らぐことがありますが、強い痛みや長引く腫れ、発熱などがある場合は早めに歯医者を受診することが重要です。
インプラント治療後の腫れや痛みについてお悩みの方は、徳島市の歯医者「すずき歯科」までお問い合わせください。

 

監修:医療法人すずき歯科 院長 鈴木 温(すずき あつし)

【経歴】
1983年 徳島大学歯学部 卒業
1987年 徳島大学大学院歯学研究科 修了(歯学博士 取得)
1987年 徳島大学歯学部 助手
1989年 徳島大学歯学部附属病院 第二補綴科 外来医長
1992年 徳島大学歯学部にブローネマルクインプラントを導入
2000年 徳島大学歯学部附属病院 講師
2000年 医療法人すずき歯科 開設(徳島市住吉)
2003年 医療法人すずき歯科 法人化
2020年 医療法人すずき歯科 移転開設

【所属学会・スタディーグループ】
・日本補綴歯科学会(専門医・指導医)
・日本口腔インプラント学会(専門医)
・MID-G 役員

【修了セミナー・研究分野】
・ブローネマルクインプラント研究
・顎運動のコンピュータ解析(シミュレーション研究)
・補綴および顎機能回復に関する臨床・教育活動
・外科手術・オペノートによる症例記録研究

【専門分野】
・補綴歯科治療(義歯・被せ物・ブリッジなど)
・インプラント治療
・咬合・顎機能再建
・口腔リハビリテーション
・補綴治療(セラミック)


投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)