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部分入れ歯からインプラントに変えることはできる?治療の流れと注意点を解説

2025.11.12


部分入れ歯を使っている方のなかには、「違和感がある」「しっかり噛めない」「見た目が気になる」と感じる方も少なくありません。最近では、違和感の少ない噛み心地を求めて、部分入れ歯からインプラントへ変更を検討するケースが増えています。インプラントは人工の歯根をあごの骨に埋め込み、人工歯を固定する方法で、見た目や機能の面で天然の歯に近いと感じる方もいます。今回は、部分入れ歯からインプラントに変えられる条件、治療の流れ、そして気をつけたい点について、徳島市の歯医者 すずき歯科が解説します。



1. 部分入れ歯からインプラントに変えることはできる?適応条件とは

部分入れ歯からインプラントに変更する場合には、あごの骨の状態や全身の健康状態など、いくつかの条件を満たす必要があります。ここでは代表的なポイントを整理します。


①骨の量と質

インプラントは人工歯根を骨に固定するため、十分な骨の高さと厚みが必要です。骨が少ない場合は、骨を補うための骨造成手術を行うこともあります。

②歯ぐきの健康状態

歯ぐきが炎症を起こしていると、インプラントを支える骨にも悪影響を及ぼす可能性があります。歯周病がある場合は、まずその治療を優先することが大切です。

③全身の健康状態

糖尿病や高血圧、骨粗しょう症などの持病がある場合は、治療に影響を与えることがあります。持病をお持ちの方は、主治医と歯医者の連携が欠かせません。

④年齢と生活習慣

年齢による制限はありませんが、喫煙習慣がある方はインプラントと骨の結合が弱くなる可能性が高まります。禁煙を含めた生活習慣の見直しが求められます。

⑤口腔ケアへの意識

インプラントは治療後のケアがとても大切とされています。清掃を怠ると「インプラント周囲炎」という炎症を起こすことがあり、長期的な維持のためには丁寧な歯みがきと定期検診が推奨されます。

部分入れ歯からインプラントへ変更できるかどうかは、これらの条件を総合的に判断して決められます。まずは歯医者で検査を受け、治療の適応を確認することが第一歩です。


2. 部分入れ歯からインプラント変える治療の流れと手順

部分入れ歯からインプラントへ移行する場合、現在のお口の状態や入れ歯の使用期間によって治療の流れが異なります。以下は一般的な手順です。


①カウンセリング・診査

現在の入れ歯の装着状態や残っている歯、骨の量を確認します。長期間の入れ歯使用で骨が痩せていることもあるため、全ての症例でCT撮影と口腔内スキャナーによるデータ取得を行い、術前に綿密なインプラント埋入計画を立案します。

②治療計画の立案

検査結果をもとに、どの部分をインプラントに置き換えるか、何本必要かを決定します。入れ歯をすべて外すのか、一部を残すのかなど、生活スタイルに合わせて計画を立てます。

③入れ歯の除去と前処置

インプラントを埋め込む箇所の歯ぐきや骨の状態を整えるため、不要な歯の抜歯や骨を補うための骨造成手術を行うことがあります。

④インプラント埋入手術

局所麻酔をして、顎の骨にインプラントを埋め込みます。骨の厚みや角度を考慮し、医療的に適した位置への固定を目指します。

⑤仮歯と最終の人工歯の装着

インプラントが骨と結合した後、仮歯を経て最終的な人工歯を取り付けます。取り外しの必要がなく、違和感の少ない噛み心地を目指します。

治療全体は数か月〜1年程度かかることが多いですが、骨の状態や治療内容によって期間は異なります。計画的に進めることが治療を円滑に進めるために重要です。



3. 部分入れ歯からインプラント変える時に注意したいポイント

部分入れ歯をインプラントへ変える際には、見た目や噛み心地の変化を感じやすい一方で、治療にあたって注意すべき点もあります。スムーズに移行するためには、事前の確認と治療後のケアが重要です。


①骨や歯ぐきの状態を確認する

インプラントは顎の骨に直接埋め込む治療のため、骨量や骨の密度が不足していると埋入が難しくなります。必要に応じて、骨を補う処置(骨造成)を行うこともあります。

②全身の健康状態をチェックする

糖尿病や高血圧などの持病がある場合は、治療の進め方を慎重に検討する必要があります。服薬内容や通院状況を歯医者に正確に伝えましょう。

③生活習慣を整える

喫煙はインプラントの治癒を妨げ、長期的な安定性に影響することがあります。治療前後は禁煙を意識し、口の中の環境を清潔に保つことが推奨されます。

④治療期間中のケアを徹底する

手術後は傷口を清潔に保ち、歯みがきは歯医者の指示に従って行います。自己判断で強く磨くと、歯ぐきを傷つけてしまうことがあるため注意が必要です。

部分入れ歯からインプラントへの移行は、口腔状態や全身の健康を考慮した計画が重要とされています。焦らずに歯医者と相談しながら段階的に進めることが望ましいです。


4.徳島市の歯医者 すずき歯科のインプラント治療

徳島県徳島市の歯医者 すずき歯科では、歯を失った部分の機能回復を目的としてインプラント治療を行っています。 インプラントはチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に被せ物を装着して噛み合わせや見た目を補う治療法です。

【徳島県徳島市の歯医者すずき歯科のインプラントの特徴】

インプラントの特徴①:大学病院での豊富な臨床経験と専門性

当院の院長は、大学病院で補綴科(補綴とは、噛み合わせの回復、入れ歯、ブリッジ、インプラントによる失われた機能と審美性の回復を図るための学問)の講師を務めていました。 また、1992年には四国で初めてブローネマルクインプラントを大学病院に導入し、退職するまで全てのインプラント手術に執刀医・助手として携わった経験があります。 その経験を活かし、大学病院での外科的処置や精密補綴治療の知見をもとに、あらゆる難症例にも対応しています。 さらに、日本で最も権威のある日本口腔インプラント学会の「専門医」としての資格を持ち、インプラント治療セミナーの講師も務めています。 骨が少ないなどの理由で他院で治療を断られてしまった方のご相談も受け付けております。

インプラントの特徴②:目的に合わせた機材の使用

当院は、インプラントやむし歯治療、マウスピース矯正など目的に合わせた個別の口腔内スキャナーを使用しています。 使い分けをすることにより、患者さんの口腔内の情報を精緻に把握するようにしております。

インプラントの特徴③:噛み合わせや見た目にも配慮

矯正や補綴の知識も踏まえ、噛み合わせや見た目の調和を考慮した治療計画を立てています。特に前歯の症例では自然さを重視した設計を行っています。 当院では技工士が常駐し、患者さん一人ひとりのお口に合った詰め物を短期間で提供できるよう努めています。

徳島県徳島市でインプラント治療をご検討の方は、まずは初診相談をご利用ください。 症状や治療方法について丁寧にご説明いたします。


まとめ

部分入れ歯からインプラントへ変えることで、噛む力や見た目の自然さが改善される場合があります。ただし、すべての方に適応できるわけではなく、骨の状態や全身の健康状態などを考慮して判断することが重要です。治療には検査・手術・メンテナンスなど複数の工程があり、歯医者と相談しながら計画的に進めることが求められます。部分入れ歯に不具合を感じている方は、まずは相談から始めてみましょう。 部分入れ歯からインプラントへの移行を検討されている方は、徳島市の歯医者「すずき歯科」までお問い合わせください。


監修:医療法人すずき歯科 院長 鈴木 温(すずき あつし)


【経歴】
1983年 徳島大学歯学部 卒業
1987年 徳島大学大学院歯学研究科 修了(歯学博士 取得)
1987年 徳島大学歯学部 助手
1989年 徳島大学歯学部附属病院 第二補綴科 外来医長
1992年 徳島大学歯学部にブローネマルクインプラントを導入
2000年 徳島大学歯学部附属病院 講師
2000年 医療法人すずき歯科 開設(徳島市住吉)
2003年 医療法人すずき歯科 法人化
2020年 医療法人すずき歯科 移転開設

【所属学会・スタディーグループ】
・日本補綴歯科学会(専門医・指導医)
・日本口腔インプラント学会(専門医)
・MID-G 役員

【修了セミナー・研究分野】
・ブローネマルクインプラント研究
・顎運動のコンピュータ解析(シミュレーション研究)
・補綴および顎機能回復に関する臨床・教育活動
・外科手術・オペノートによる症例記録研究

【専門分野】
・補綴歯科治療(義歯・被せ物・ブリッジなど)
・インプラント治療
・咬合・顎機能再建
・口腔リハビリテーション
・補綴治療(セラミック)


投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)