歯科コラム

インプラントが向いていない人はどんな人?

2024.02.19

 インプラントは欠損した歯を元の自然の歯の見た目や噛む力の近い状態に取り戻すことができる治療になります。インプラントにすることで得られるメリットは個人差がありますが一般的には入れ歯やブリッジよりも大きいと考えられます。インプラント治療を受けるにあたって自分に向いているか確認しておきましょう。

 今回はインプラントが向いている人、向いていない人はどんな人か紹介していきます。もしも今回の記事でインプラントが向いていない人の特徴に当てはまっているからといって諦める必要はありません。インプラントの適性についての判断は、自己判断ではなく歯科医師に相談することが大切です。

インプラントとは?

 インプラントとは歯科の場合、体内に埋め込む人工歯根のことを指します。インプラントは金属アレルギーが起こりにくいチタン製の人工歯根です。人工歯根は多くの場合、チタンやチタン合金が使用されます。チタンは生体親和性が高く、金属アレルギーが起こりにくく、骨と結合されやすい特性を持ちます。

インプラントの治療の流れ

インプラント治療の期間は3ヶ月〜1年程度とされています。

 インプラント治療は手術を伴います。手術後は切開による傷の治癒期間、人工歯根と骨を結合させる定着期間が設けられます。また患者様のお口の状態や回復力、インプラント治療を行う箇所などによって治療期間に個人差があり、短くも長くもなることは十分に考えられます。

精密検査と治療計画の確認

 むし歯・歯周病等の検査と、パノラマレントゲンによる顎骨の検査を行います。
CT(コンピューター断層写真撮影)を行い、コンピューター上で3次元的に精密検査を行います。患者様のお口の状態に合わせて手術計画を練っていきます。

1次手術

 フィクスチャーと呼ばれるチタン製の人工歯根を顎骨に埋める手術を行います。局所麻酔に加えて静脈内鎮静法も行いますので、痛みと処置中のつらさは最小限で済みます。
 麻酔をして歯肉を切開します。顎骨を露出させ、フィクスチャーを顎骨に埋め込み、縫って1次手術は終了です。

定着期間

1次手術を行い、3〜6ヶ月は人工歯根と骨を結合させるための定着期間になります。 

2次手術

 定着期間を経て、人工歯根が顎骨と結合しているかどうかを確認し、ヒーリングアバットメントと呼ばれるものを装着します。その後、縫って2次手術は終了です。この状態で約1ヶ月、歯肉の治癒を待ちます。

人工歯(上部構造)の装着

 2次手術で縫った傷が治ったらヒーリングアバットメントを外し、人工歯を装着して完成です。

インプラントが向いている人

 インプラントに向いている人について紹介します。まず、インプラントは残っている歯を健康的に保ちたい方におすすめです。

インプラントは見た目や機能の点において、入れ歯やブリッジと比較して優れていることから選ばれております。歯を失ってしまい悩んでいる方はこれから紹介する内容に当てはまっている場合、インプラントを選ばれるとよいでしょう。

歯を削らず残しておきたい

 欠損した歯を補う方法としてインプラント以外には入れ歯、ブリッジという手段があります。これらはインプラントと比較して費用は安価なケースがほとんどではありますが周囲の歯に負担をかけてしまうデメリットがあります。

 入れ歯とは周囲の歯にクラスプといった金具を引っ掛けて人工の歯を使用します。引っ掛けられた歯は常に負担がかかり、健康な歯の寿命が短くなります。また入れ歯は合わない状態で使用し続けると痛かったり、顎への負担が必要以上にかかって顎関節症になる可能性があります。

 ブリッジは欠損した歯の両端の歯を削り、橋を架ける様にして冠をかぶせます。ブリッジは健康な歯を削ってしまうため、削られた歯はむし歯や歯周病になりやすく、寿命も短くなりやすいです。

 入れ歯やブリッジは健康な歯に負担をかけてしまいます。残っている歯を健康なままにしておきたいと考える方はインプラント治療の相談をおすすめします。

歯の機能性と見た目を取り戻したい

 人と会う機会が多い方や美意識の高い方は歯はきれいな状態でいたいと考える方は多いと思います。インプラントは自然の歯に近い噛む力を取り戻すことができ、入れ歯やブリッジと比較して見た目においても優れています。入れ歯は金具の部分が目立ってしまい、ブリッジは冠の部分が金属の場合、目立ちやすく、黒ずんでみえることがあります。ブリッジは冠をセラミックやジルコニアにすると金属の目立ちをなくすことはできますが他の歯への負担や噛む力についても悩みを無くしたい方はインプラントがおすすめです。

継続して定期的に歯科医院へ通える方

 インプラント治療は装着が完了して終了ではありません。歯磨きやフロスのセルフケアを丁寧に行い、定期検診に通うことが大切です。これは自然の歯にも当てはまることです。定期的に通うことで自覚症状のないトラブルにも対応でき、インプラントの寿命を延ばすことができます。インプラントはしっかりとケアを行うことで10年、20年と長期に渡って使用し続けることが可能になります。

インプラントが向いていない人

 インプラントについて向いている人について紹介しましたが、続いては向いていない方について、いくつか紹介します。また、インプラントは健康上の問題等で手術が出来ない方には難しいです。

ただし、自分にはインプラントが向いていないからといって諦めるのではなく、しっかりと歯科医師に相談することが大切です。

保険診療のみ希望する人

 保険診療は治療費の負担を抑えられる事がメリットですがインプラント治療は自費診療になることがほとんどです。保険診療では治療方法や使える材料に制限があります。このことから保険診療のみを希望する治療の場合は入れ歯とブリッジが選ばれ、インプラントは選択肢にないため向いていないといえます。

持病を抱えている人

 糖尿病や高血圧など持病を抱えている方でインプラント治療を受けたい方はかかりつけ医と歯科医師に相談し、医学的な見解から総合的な判断を行ってもらいましょう。病気を患った状態でのインプラント治療はリスクが高く、手術ができないケースがあります。

歯磨きの習慣が無い、治療後の歯科医院への定期健診が難しい人

 普段から歯磨きなどのセルフケアを怠っている場合、インプラント治療を受けてもインプラント周囲炎になってしまうことが考えられます。インプラント周囲炎になるとインプラントがぐらついたり、脱落してしまうことがあります。そうなってしまうと治療を受けてもインプラントの利点を十分に活かせず、早期に寿命を迎えてしまうため、向いていないと考えられます。

喫煙習慣のある方

 喫煙を行うことでインプラントと顎の骨の結合に影響があります。喫煙によって血管が収縮されます。血管が収縮することで血流が悪くなり、栄養や酸素の供給が上手く行われません。すると手術によってできた傷口の回復が遅れてしまい、インプラントと顎の骨がうまく結合されない可能性があります。インプラント治療を検討している方は禁煙の取り組みをおすすめします。

まとめ

歯科医師に理想のお口の状態を伝えて、インプラントが可能か相談しましょう

 今回はインプラントが向いている人、向いていない人について紹介しました。インプラントは優れた治療法ですが、向き不向きは持病の有無など身体の要素が大きく関わってきます。ご自身が理想とするお口の状態を思い描き、歯科医師に相談してみましょう。もし持病や生活習慣などで不安な点がある場合は伝えて、インプラントが可能か確認してもらいましょう。

 すずき歯科では患者様の立場に寄り添って理想のお口に近づけるよう治療のご提案をさせていただきます。

投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)

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