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インプラントが抜けてしまった時の対処法

2023.12.25

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 インプラント治療後に発生する問題の一例としてインプラントのパーツが抜けたり、割れたりするといったことがまれに挙げられます。パーツが抜けてしまった場合、自分で無理に取り付けようとすることはやめましょう。パーツが歯ぐきに引っかかって傷ができたり、誤飲してしまったり、などの問題が発生する可能性があります。インプラントが抜けてしまった場合、どのような対処をすればよいかを知っておくことで冷静に適切な対応ができるでしょう。

 今回はインプラントが抜けてしまった場合について、原因や対処法を詳しく説明します。

インプラント体の抜ける原因とは

 人工歯根であるインプラント体が抜ける原因は、様々な要因が考えられ、一つひとつの要因が複合的に影響し合うことによって生じることも考えられます。

 インプラント体の抜ける主な原因について説明していきます。

骨結合の問題

 インプラント体が顎の骨と適切に結合しない場合、抜けてしまう可能性が高いです。インプラント体にはチタン製であるケースが多いです。チタンには生体適合性があり、骨との結合がされやすく、インプラント体は安定します。

 しかし、インプラント体が安定しないうちに過度な力がかかったり、骨密度が足りていないこと、または外部の要因によって骨とインプラント体の結合が不十分の場合、インプラント体は抜けやすくなります。

炎症と感染

 歯ぐきや口腔内の炎症がインプラントの周囲にまで広がると、周辺の骨組織の健康に影響を受ける可能性があります。炎症や感染症によって骨とインプラント体の結合を妨げてしまい、インプラント体を固定するのに悪影響を及ぼしてしまい、結果としてインプラント体が抜ける原因となってしまいます。

適切なケアの欠如

 歯磨きや歯間ブラシなどで口腔内の衛生管理はしっかりとできているでしょうか。適切な口腔ケアが行われないと、インプラントの耐久性や安定性が低下につながってしまいます。 不適切なケアは自然の歯においても細菌感染や歯周病の原因となります。また、歯周病など口腔内に問題がある場合、インプラント治療を始められないことがあります。

外部からの力や外傷

 外部からの力や外傷が口腔内のインプラント体に加わることで、安定性が損なわれる可能性があります。例えば、事故や急激な力の加わるスポーツ中の外傷、過度な歯ぎしりなどがインプラント体に負荷をかけてしまい、抜けてしまう可能性が高まります。

 これらの問題が生じると、インプラント体の抜けるリスクが増加します。そのため、インプラント体を長期間安定させるためには、適切な治療を受け、患者様自身によるケアも怠らず、定期的な歯科検診を受けることが大切です。

インプラントのパーツが抜けてしまった場合

 インプラントのパーツが抜けてしまった際、状況を把握し、冷静に行動ができるようにしましょう。特に自力で元に戻そうとせず、すぐに歯科医院へ連絡しましょう。

 以下では、インプラントが抜けた場合の対処法について説明します。

どのパーツが外れたかを確認する

 インプラントは、人工歯、アバットメント、インプラント体の3つのパーツで構成されています。どのパーツが外れてしまったかを確認し、インプラント治療を行った箇所に負荷をかけないようにしましょう。なるべく早く歯科医院へ診てもらうために連絡し、適切な処置をしてもらいましょう。

人工歯が抜けた場合

 歯の白い部分である人工歯が抜けてしまった場合、まず口から取り出して保管しておきましょう。また、人工歯が抜けてしまって、見えるようになったアバットメントやインプラント体には触れないように注意しましょう。また、無理やり元に戻そうとしないでください。ご自身で治そうとしても元の状態に戻せず、他の歯や口腔内に傷ができてしまい、より悪くなる可能性が高くなります。

アバットメントが抜けた場合

 アバットメントとは、人工歯とインプラント体をつなぐためのパーツです。インプラントの構造的にアバットメントが抜ける時、人工歯も一緒に抜けると考えられます。

 人工歯が抜けたときの対応と同じように自力で対処せずに口から取り出しておきましょう。人工歯やアバットメントが損傷していない場合、再利用できる可能性があります。

インプラント体が抜けた場合

 インプラント体が抜けることは人工歯やアバットメントの問題より深刻なケースであると考えられます。通常、インプラント体は手術によって顎の骨に埋め込まれ、しっかりと固定されていきます。インプラント体が抜ける原因はさまざまですが、インプラント周囲炎や骨との結合が上手くできていないことが考えられます。インプラント体が抜けてしまった場合、口から取り出し、抜けた箇所に触れないようにし、感染症やさらなる問題を引き起こさないようにしましょう。

インプラントのパーツの保管について

 抜けてしまったインプラントのパーツは大切に保管し、歯科医院に持っていきましょう。保管する際には、細かなパーツであるため、清潔で見分けがつきやすい入れ物にいれておくことをおすすめします。

 インプラントのパーツが抜けてしまった場合はなるべく早く歯科医院へ連絡し、診てもらいましょう。自己判断で修復しようとせず、インプラントのパーツを持参して歯科医師に適切な診察をお願いしましょう。診察を受けるまでの間、口腔内の破損した箇所に触れて、負荷や刺激を与えないようにしましょう。

 また、インプラントのパーツが抜けてしまった場合に限らず、口腔内に不快な感触や痛みがある場合は放置せずに歯科医院で診察を受けることが大切です。

インプラントが抜けないための予防策と注意点

 インプラントは、適切なケアや定期的に歯科医師のチェックを継続的に行うことで、10年、20年と長期間にわたって使用することができます。長期間の安定し、インプラントの寿命を確保するために、予防策と注意点を紹介します。

正しいセルフケアケアの重要性

 口腔内の衛生を保つことが非常に重要です。ブラシでの歯磨きやフロスでの歯間の清掃を毎日行いましょう。これにより、細菌感染の発生や歯周病の進行を防ぎ、インプラント周囲の骨や組織を守る役割を果たします。

定期的な歯科検診とクリーニング

 定期的な歯科検診とクリーニングは欠かさず受けましょう。これにより、インプラントの健康状態を確認し、問題があれば、早期に発見することができます。定期的に口腔内を診てもらうことで、問題が進行する前に対処できる可能性を高められます。また、口腔内の問題について自覚症状がない場合においても有効です。

生活習慣の見直し

 悪い生活習慣はインプラントの寿命に影響を及ぼす可能性があります。たとえば、喫煙や過度のアルコール摂取は、骨吸収を促進し、インプラントの結合を妨げることがあります。健康的な食事と適度な運動を取り入れ、全身の健康維持に取り組むことで、インプラントの寿命を延ばす一助となります。

歯ぎしりの防止対策

 歯ぎしりや食いしばりは、インプラントに過度の圧力をかける原因となります。歯ぎしりが問題となる場合は、歯科医院に相談し、適切なマウスガードの着用を検討しましょう。これにより、インプラントにかかる負担を軽減することができます。

 インプラントが抜けてしまわないようにするためには、日々のケアが大切です。定期的な歯科検診やクリーニング、生活習慣の見直し、歯ぎしりの防止などが重要なポイントです。これらの予防策と注意点を守ることで、インプラントの寿命を延ばし、安定した口腔状態を維持することができます。

まとめ

インプラントが抜けた場合、すぐに歯科医院に診てもらいましょう

 インプラントが抜けてしまった場合、そのまま放置したり、自力で取り付けようとせずに適切な対処が大切です。抜けてしまったパーツを大切に保管し、速やかに歯科医院で診察を受けることで、問題を最小限に抑えることができます。さらに、日常的に適切なセルフケアと定期的な歯科検診を継続することで、インプラントの寿命を長くすることができます。

 インプラント治療によって患者様の食事や会話などの役に立ち、生活の質を向上させます。しかし、長期的なインプラントの維持には患者様自身のケアと歯科検診が欠かせません。

 インプラントを検討している方、不明点や懸念点がある場合は、当院へご予約していただき、ご来院ください。

投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)