歯科コラム

インプラントとブリッジ、入れ歯は何が違う?それぞれの特徴を解説します!

2024.04.15

Plastic dental crowns, imitation of a dental prosthesis of a dental bridge for three teeth with a metal screw implant on a blue background.

はじめに
 今回は、歯を補う治療の選択肢であるインプラント、ブリッジ、入れ歯それぞれの違いや特徴についてご紹介します。むし歯や歯周病、外傷などあらゆる原因によって、歯は失われてしまう可能性があります。もし歯を失った場合は補うための治療が必要になり、その選択肢として3つ紹介していきます。どの方法を選択するべきか悩まれる方も多いのではないでしょうか。今回の記事を通して、それぞれの特徴を理解していきましょう。

歯を補う治療の必要性

 歯を失った場合に治療をせずに放置していると、様々な影響が及びます。例えば、歯を失ったスペースを埋めようと周りの歯が動いたり、噛み合っていたはずの相手を失った歯が伸びてきたり、他の歯や顎に負担がかかったり、歯を失った箇所の骨が痩せてしまうことが考えられます。これらの事態を避けるためにも、歯が失われた箇所を補う治療が必要です。その選択肢として、インプラント、ブリッジ、入れ歯が挙げられます。この3つの方法は、それぞれ治療の方法やメリット、デメリットが異なります。どの治療がご自身に向いているか悩んでいる方はこの記事を参考にしていただいたり、歯科医師に相談することをおすすめします。

それぞれの特徴

 インプラント、ブリッジ、入れ歯の特徴を紹介します。各治療について、どういった内容であるか確認していきましょう。

インプラントの特徴

 インプラントの治療方法は、まず歯を失った場所の顎の骨に、ねじのような形をしているチタン製の人工歯根(インプラント体)を埋入します。骨と人工歯根が完全に結合するのを待ってから、支台部を取り付け、さらに歯の白い部分である人工歯を被せます。歯周病の進行などにより顎の骨が不足している場合は、顎の骨を補うもしくは再生させる治療を追加で行うこともあります。

ブリッジの特徴

 失った歯の本数が少ないときに用いられる治療方法です。歯が失われた箇所の両隣の歯を削って土台をつくります。両隣の歯に神経がある場合は麻酔をして処置を行うため、お痛みの心配はありません。その後、歯の型どりをし、橋(ブリッジ)のように連結された人工歯を作製します。出来上がった人工歯を被せて、完成です。

入れ歯の特徴

 歯が失われた箇所を補うための、取り外し可能な人工歯です。片顎すべての歯を補うことができる「総入れ歯」と、1本〜複数本の歯を補う「部分入れ歯」の2種類があります。現在は様々なデザイン、素材の入れ歯が登場しており、それぞれ異なる特徴をもっています。耐久性やフィット感、見た目、噛み心地など患者様が最も重視する点に合わせてお選びいただけます。

インプラント、ブリッジ、入れ歯の比較

 インプラント、ブリッジ、入れ歯それぞれの治療方法について、様々な角度から比べてみましょう。ご自身が検討している治療法についてメリット、デメリットを把握しておきましょう。

機能性(噛む力)

【インプラント】◎…天然歯と遜色ない噛み心地が最大の特徴です。
【ブリッジ】〇…固定されているため、噛む力は天然歯の6割程度とされています。
【入れ歯】×…保険診療の範囲内で作製された入れ歯は、部分入れ歯で天然歯の3〜4割、総入れ歯で天然歯の1〜2割とやや劣る傾向にあります。

審美性

【インプラント】◎…ジルコニアやセラミック製の人工歯を被せているため、天然歯とほぼ同等の色調や透明感を再現できます。
【ブリッジ】△…保険の範囲内では金属製になるため、金属の色がやや目立ったり、黒ずんで見えてしまうこともあります。被せ物が連結されているため、場所によっては見た目の影響は大きくなります。
【入れ歯】×…部分入れ歯の場合は特に、クラスプとよばれる金属製のバネが目立ちます。自費診療で作製したノンクラスプデンチャーなどは、この点がやや改善されます。

治療部分の違和感

【インプラント】◎…人工歯根と顎の骨がしっかりと結合しているため、インプラントが入っていることによって感じる違和感はほとんどありません。
【ブリッジ】〇…しっかりと固定されているため、違和感はさほどありません。
【入れ歯】×…入れ歯特有の違和感や異物感は生じます。自費診療で作製したものに関しては、この点はやや改善されることもあります。

周りの歯への影響

【インプラント】◎…歯を失った箇所だけに処置を行うため、周りの歯への影響はありません。
【ブリッジ】×…ブリッジの土台とするために、隣接する健康な歯を削る必要があります。
【入れ歯】×…部分入れ歯の場合、バネをかける歯に負担がかかります。

寿命

【インプラント】◎…適切に管理・点検されたインプラントは、10〜15年もしくはそれ以上維持できるといわれています。
【ブリッジ】〇…むし歯や歯周病、噛む力の強さなどによりますが、一般的にはブリッジの寿命は7〜8年程度といわれています。
【入れ歯】〇…保険診療で作製した入れ歯は、3〜5年程度の寿命であるといわれています。プラスチック素材が劣化するほか、入れ歯を支えている歯ぐきの形態が骨吸収の影響で変化するなど、様々な原因により入れ歯が合わなくなることがあります。

治療期間

【インプラント】△…手術を行い、人工歯根と顎の骨が完全に結合するのを待つ必要があります。トータルの治療期間は治療箇所によって異なりますので3ヶ月〜12ヶ月程度かかります。
【ブリッジ】〇…手術などを必要としないため、短期間で治療が完了します。
【入れ歯】〇…手術などを必要としないため、短期間で治療が完了します。

費用

【インプラント】△…自費診療となるため、高額になる傾向にあります。
【ブリッジ】〇…保険適応可能なものもあります。素材によっては自費診療となります。
【入れ歯】〇…保険適応可能なものもあります。素材やデザインによっては自費診療となります。

管理上の注意点

【インプラント】〇…ご自宅での管理に加え、歯科医院での定期的な点検が必要です。
【ブリッジ】△…ダミーの歯と歯ぐきの間に汚れがたまりやすく、セルフケアをしっかり行わないとむし歯や歯周病になりやすくなります。
【入れ歯】△…歯ぐきと入れ歯の隙間に食べかすや汚れがつくことがあるため、取り外してこまめに洗浄する必要があります。

まとめ

 今回は、歯を補う治療の選択肢であるインプラント、ブリッジ、入れ歯それぞれの違いや特徴についてご紹介しました。それぞれの方法の特徴やメリット、デメリットを十分にご理解いただいたうえで、なるべく速やかに歯を補う治療をすることが大切です。

 当院の院長は、日本口腔インプラント学会の専門医です。徳島大学病院時代より数多くのインプラント症例を担当しており、他院では難しいとされる症例でも対応が可能なほどの高い技術力をもっています。

他院で治療を断られてしまった方も、お気軽にご相談ください。
ご予約は、お電話もしくはWEBからお待ちしております。

投稿者:医療法人すずき歯科(tokushima-dent.jp)

error: Content is protected !!